鍼灸師の就職先とは?働き方や仕事内容について解説

鍼灸師の就職先とは?働き方や仕事内容について解説

2020/03/02

鍼灸師の仕事先というと、鍼灸院や鍼灸整骨院をイメージする人が多いと思います。実際に勤務している鍼灸師も多くいますが、近年では活躍の場が増えてきています。

そこでこの記事では、鍼灸師の就職先について詳しく解説します。働く場所だけでなく、働き方や仕事内容についても解説しますので、ぜひ最後までお目通しください。

鍼灸師の主な就職先について

鍼灸師は数多くの働き方ができます。主な就職先は以下のとおりです。

  • 鍼灸院・鍼灸整骨院
  • 女性向け鍼灸院(レディース鍼灸院)
  • 病院・クリニック
  • リハビリテーション・介護施設
  • 在宅医療(訪問マッサージ)
  • 鍼灸専門学校の教員
  • エステサロン・美容鍼灸サロン
  • スポーツトレーナー
  • フィットネス・トレーニングジム

では、仕事内容とあわせて1つずつ解説していきます。

鍼灸院・鍼灸整骨院

冒頭でも述べましたが、鍼灸師の就職先として最もメジャーなのが鍼灸院や鍼灸整骨院です。専門的な鍼灸療法を提供できる環境のため、数多くの患者さんが訪れます。患者さんの喜ぶ顔が見たい、地域の人達の健康に貢献していきたいという人に適した就職先です。

主な仕事内容は、患者さんに鍼や灸の治療を行い、痛みの緩和や症状の改善を図ることです。治療だけでなく、院内の清掃や受付、電話対応を担当する場合もあります。また、さまざまな書類の作成や管理を任されることもあるでしょう。

勤務時間は勤める院によって異なります。早朝から営業する所もあれば11時ごろからの院もあり、終了時間も19時や22時までなど大きく異なります。

勤務形態をシフト制で管理している院もあるため、求人に応募する際は勤務時間や休日などもよくチェックしておきましょう。

女性向け鍼灸院(レディース鍼灸院)

鍼灸は、生理痛やPMS、不妊症や更年期障害の治療など、鍼灸は婦人科系の疾患にも高い効果が期待できるため、女性専用の鍼灸院も存在します。女性ホルモンのバランスを整え、快適に毎日を過ごすサポートを行っています。

勤務時間は、通常の鍼灸院や鍼灸整骨院と同様に、勤める院によってさまざまです。

病院・クリニック

鍼灸師は、整形外科やリハビリテーション科、鍼灸外来などの病院・クリニックなどで働き、医師や看護師と協力して治療に従事します。そのため、鍼灸の知見を深められる職場でもあります。

病院やクリニックでは治療に加えて、患者さんの介助作業も仕事内容に含まれることがあります。また、医師や看護師など、他の医療従事者と連携をとるために、西洋医学の知識が必要になることも多い職場です。

鍼灸院では基本的に個人で患者さんを担当しますが、病院勤務の場合は担当医と深く連携をとり、協力し合うことがよくあります。病院・クリニックによって勤務時間はさまざまですが、8時ごろから18時ごろまでとなるのが一般的です。営業日もそれぞれ異なります。

リハビリテーション・介護施設

リハビリテーションや介護施設では、病気や怪我、加齢などにより日常生活がスムーズに送れなくなった人に対して、機能訓練を行うことが主な業務となります。

デイサービスといった介護施設では、機能訓練指導員を必ず配置する規定があるため、一定の需要があります。以前は理学療法士や作業療法士、あん摩マッサージ指圧師などの資格を所持する必要がありましたが、平成30年度に介護保険法が改正され一定の要件を満たせば鍼灸師でも機能訓練指導員になることが可能です。

勤務時間は施設により多少違いますが、およそ8時から17時ごろや、9時から18時ごろとなるケースが一般的です。休日はシフト制となることが多いでしょう。

在宅医療(訪問マッサージ)

あん摩マッサージ指圧師の資格も所有している鍼灸師であれば、鍼灸院や訪問リハビリサービス会社などに勤務して訪問マッサージを行うことも可能です。

訪問マッサージとは、通院できない患者さんの自宅を訪れてマッサージを行い、運動機能の回復を手助けする療法です。

勤務時間は施設によって異なりますが、9時から18時など、朝から夕方までの勤務が一般的です。休日は、日曜日固定+平日1日やシフト制などさまざまです。

鍼灸専門学校の教員

鍼灸専門学校の教員として、鍼灸師を目指す学生に技術や知識を教える働き方もあります。

実際に多くの患者さんに接して治療を施した経験があるほど、実務に役立つ知識を指導できるため、最初から教員になるのではなく、ある程度鍼灸師として実務経験を積んでから教員になるケースが多いです。

勤務時間は、学校の規則に合わせて朝から夕方までとなることが一般的です。休日は、週末に開講しない学校であれば土日休みになります。土日に開講している学校であれば、土日は仕事で平日に2日休みをとることになるでしょう。

エステサロン・美容鍼灸サロン

鍼灸には、美容に効果があるツボに鍼や灸の治療を行うことで、肌の調子を整えたり、むくみを改善したりする美容鍼という療法があります。身体の不具合に悩む人を治療するのではなく、美容目的でサロンに来た女性が主な対象です。

サロンの多くは、夜遅くまで営業しているケースが多いため、鍼灸師の勤務時間もそれに合わせることになります。

基本的に土日祝日も営業しているため、休日は平日になることが一般的です。

スポーツトレーナー

クラブチームやスポーツクラブなどに所属して、スポーツトレーナーとして働く方法もあります。

アスリートに対してケガの予防や治療を行ったり、パフォーマンスを向上させるために身体の調子を整えたりするのが主な業務になります。スポーツトレーナーになるのに必要な資格はありませんが、専門技術や知識を持つ鍼灸師は重宝されます。

勤務時間や休日は、所属するチームの体制や担当するアスリートの予定などで異なります。キャンプや試合などにも帯同してケアをするため、1日のスケジュールや休日が不規則になりがちです。

フィットネス・トレーニングジム

フィットネスジムやトレーニングジムなども鍼灸師の就職先の1つです。主に、利用客に対してトレーニングの指導や補助、プログラムの作成などの業務を行います。

勤務する施設の方針にもよりますが、状況に応じて鍼灸の治療やマッサージを施すケースもあるでしょう。

また、営業時間が長いところが多く、なかには24時間営業しているところもあるため、勤務時間はシフト制で決まることが多いです。基本的に土日祝も営業しているため、土日祝も出勤となり、平日のどこかで休みをとることが一般的です。

鍼灸師は海外で仕事もできる?

鍼灸師というと、日本や中国等で活躍しているイメージを持つ人も多いでしょう。しかし、実はアジア以外の国々でも需要があり、国際的な団体である世界鍼灸学連合会には53ヶ国178団体が加盟しています。そのため、職場を国内ではなく海外に求めることも可能です。

ただし、はり師やきゅう師などの日本の国家資格は意味をなさず、その国で資格を取りなおす必要があります。

また、鍼灸師は患者さんとのコミュニケーションをとることが不可欠なため、その国の言語を習得することが必要です。

海外で働くことを希望する場合は、国によってどんな資格が必要か、求人はあるのかなどよく調べるようにしましょう。

まとめ

鍼灸は身体への負担が少ない治療です。そのため、鍼灸院だけでなく、介護施設やリハビリ施設、美容分野やスポーツの現場など、幅広い分野で就職が可能です。

海外でも需要があるため、常に知識を吸収して技術を磨き、実績を積めばさまざまなフィールドでの活躍が期待できます。

また、鍼灸師には開業権が認められているため、鍼灸院や鍼灸整骨院などで経験を積んだ後、独立・開業を目指すのも選択肢の1つです。

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